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2019年3月23日 (土)

どんな夢を見た――夏目漱石+しきみ『夢十夜』

 100分で名著の夏目漱石スペシャルで、『夢十夜』が取り上げられました。
 読み直ししたくなったので、収録されている文庫、買おうと思って本屋さん行ってみました。
 岩波文庫に角川文庫、ちくま文庫といろいろ出てますが、困ったことに、字がちっちゃい!
 最近文庫読むのが辛いです。
 眼鏡変えたほうが良いかなぁ。
 そんな近眼乱視老眼の私でも楽に読めたのが、立東舎から出ている乙女の本棚シリーズ収録の『夢十夜』でした。
 シリーズ名の通り、乙女な可愛い絵で名作を読むので、イラストメイン。
 本文も大きな字で印刷されていたので、目が疲れずに読めました。
 イラストが可愛い分、夢の妖しさ、不条理、怖さが引き立っていました。
 漱石は十夜までしか書いていないけど、十一夜目は、読者の中で開かれる――
 そんな夢を見た。
↓小説? 画集? どちらかなんて、関係ない

2019年3月17日 (日)

忍法帖だけじゃない『山田風太郎全仕事』

 突然ですが、山田風太郎の作品が読みたくなりました。
 でも、「伊賀忍法帖」「甲賀忍法帖」「魔界転生」など、映画化された作品や、室町物は読んだことがあるので、それ以外のを読もうと思うのですが、どこの出版社でどの作品が出ているのか、調べてみよう。
 ということで、角川文庫の『山田風太郎全仕事』を読んでみました。
 小説だけではなく、エッセイや日記などの紹介もされていて、まさに全仕事を網羅。
 作品のあらすじや登場人物も作品ごとに紹介していて、助かります。
 さて、まずはどの本から読もうかしら。
 明治ものは読んだことがないので、これからいこうかしら。
 ジュヴナイルも捨てがたい。
 ああ、迷います。
↓生前インタビューに山田風太郎の創作姿勢が垣間見える

山田風太郎全仕事 (角川文庫)

2019年3月 1日 (金)

これで最後『由利・三津木探偵小説集成4 蝶々殺人事件』

 あーあ、これでおしまいかぁ……
 『由利・三津木探偵小説集成』も「蝶々殺人事件」で完結。
 主に昭和10年代に活躍した二人の物語を読み終えて、寂しいです。
 「盲目の犬」は、凶暴な犬が人を襲った事件。
 タイトルと設定から、ホームズ物の「ヴァスカビルの犬」思い出しました。
 事件のあらましは、狂犬に襲われで死亡した医者は、実は妻とその愛人による殺人だと警察に匿名の知らせがあったことから、単なる事件から殺人事件の様相になります。
 我らが由利先生と三津木は、本当に妻と愛人が犯人なのか、疑問に思い、真相を追います。
 犯人は、妻と愛人ではなく、意外というか、やっぱりというか、怪しくない人物が実はあやしかったです。
 
 「血蝙蝠」は、廃墟となっている屋敷に謎の怪人が現れるシーンから始まるので、おどろおどろしさ一杯です。
 廃墟で映画女優の遺体が発見され、発見者の道代も狙われる。
 彼女から助けを求められた三津木は、由利先生に相談、事件の謎を解き明かします。
 犯人の目的は、道代が相続した遺産。
 女優は道代と間違って殺されたと訳でした。
 人間の欲深さが殺人を呼んだ……
 「嵐の道化師」は、若い男女の心中から始まります。
 父親同士が仇の辰弥と環は、結婚を認められず、将来を悲観して心中――しようとした時、愛犬が咥えてきた小指を見て、びっくり仰天、しかもその指が環の父親のものだから、何があったのかと、心中は中止。
 そして辰弥の父が謎の道化師に殺される場面に出くわします。
 犯人は環の父親か?
 由利先生と三津木が若い二人の為に犯人を捕まえ、事件を解決するのですが、今回の事件の動機も金、でした。
 辰弥の父親も、人から怨みを買っていて、殺されてもしかたがないなーという人物でしたので、同情の余地なし。
 辰弥と環は無事に結婚して、環の父親も濡れ衣が晴れ、ハッピーエンド?
 「菊花大会事件」は、爆破事件と菊の花の展示会が点と線で結ばれています。
 赤と白の菊の花の配列を記載したメモ。
 これが爆弾をしかけた場所を示した暗号だと宇津木俊助とその友人、兵頭麟太郎は見破ります。
 ん?
 宇津木?
 三津木じゃないの?
 解説によると、名前の表記ゆれということで、この作品もシリーズに含めるとのこと。
 現代だったら、置換機能使ってすぐに変換できるのにと思いました。
 兵頭も、名前が麟太郎だから、由利先生でいいんじゃない?
 でも、学生時代の友人という設定だから、由利先生とは別人と見なさなくちゃダメですね。
 発表されたのが昭和17年で、戦争の気配が作品中に色濃く滲んでいます。
 時代ですね。
 「三行広告事件」は、新聞広告に載った三行広告に秘められた陰謀を、由利先生が気づき、三津木と助手の三千代とともに事件を防ぎます。
 この作品も戦争とは無縁でいられない。
 そして、はっきりと米英が敵と由利先生は言い、銃後の治安、国家保全のために戦うと告げます。
 横溝正史はどんな気持ちで由利先生にこのセリフを言わせたのか。
 「憑かれた女」は、厳格に悩む女、エマ子が巻き込まれる殺人事件の謎を、由利先生と三津木が解きますが、犯人が意外で、全然検討がつきませんでした。
 エマ子の狂気が男に利用され、利用した男は逆に復讐され、自業自得ですが、人を弄ぶ人間は、恐ろしい……
 由利先生がこの事件の最後に、「猟奇の果……猟奇の果……」と呟いたのが、全てを物語っています。
 タイトル、「憑かれた女」より、「猟奇の果」のほうがよかったかも?
 表題作「蝶々殺人事件」、三津木が由利先生の自宅を訪問するところから始まります。
 時代は戦後、探偵業を引退している由利先生は、奥さんと国立で暮らしていました――って、奥さん?
 由利先生、いつ結婚したの!?
 この作品で由利先生が結婚したことが書かれてますが、相手は誰!?
 と、驚愕しつつ、三津木が新聞記者だけでは食べていけないので、戦前由利先生が手掛けた事件を元に探偵小説を書くことにしたこと、事件の資料を貸してもらえないかと依頼します。
 由利先生は快く承諾し、三津木が資料を基に書いた小説が、「蝶々殺人事件」ということです。
 最初の遺体が発見されるのが、コントラバスのケースからというのが衝撃的なこの事件、読んでみて私は初めて「蝶々夫人」の主役を演じる女優が殺されたことから、この事件は「蝶々殺人事件」と呼ばれることになったと知りました。
 愛と嫉妬が次々と殺人を引き起こすのですが、驚いたのは、由利先生の奥さんがこの事件の関係者だったこと。
 それが誰なのかは、ナイショ。
 「カルメンの死」は、カルメン役を得意とする女優八千代が、情人だった豊彦が若い女と結婚する式場で、遺体となって発見された事件です。
 由利先生は奥さんの関係でこの事件に関わることになりますが、げに恐ろしきは女の嫉妬、未練が事件を招きました。
 この作品は三津木は登場しません。
 未完の「神の矢」は、『横溝正史探偵小説選V』にも収録されているのと同じ内容。
 由利先生が登場する前に中絶。
 三津木が事件に巻き込まれるところで話は終わっているので、誰か続き書いてください。
 この作品は他の雑誌に第一話だけ収録された同タイトルの改稿版で、付録としてオリジナル版の「神の矢」も収録されて、読み比べができるのが嬉しいです。
 最後に「模造殺人事件」は、あの下山事件の真似みたいな事件として、模造殺人事件と呼ばれることになった事件。
 しかし、被害者が実は二重生活をおくっていたということが発覚し、下山事件の単なる真似ではなさそう――とわかったところで、中絶。
 犯人は誰なのよー!
 被害者の甥とか養女とか、奥さんも怪しい。
 いいや、まだ登場していない人物が、犯人なのか?
 掲載誌の休刊で中絶したのが惜しまれます。



 由利先生と三津木の活躍は、主に戦前で、戦後は戦前に比べたら作品数が少ないです。
 横溝正史が金田一耕助にシフトしたのは、戦前、由利先生や三津木に戦争に賛成しているかのような姿勢を取らせたのに、戦後それを否定させて謎解きをさせるのは、違うなと思うところがあったのかもしれません。
 新しい探偵の登場が、横溝正史にも読者にも必要だったから、由利先生は引退させたのでしょう。
 金田一耕助のときより呆気ない退場ですが、ひっそり引退するのが由利先生の望みでもあったか。
 そんな気がしてなりません。
↓最後の事件
 

2019年2月24日 (日)

誰が敵か味方か『紅霞後宮物語』第九幕

 小玉の味方は少なくなった……
 後宮は、敵だらけ。
 『紅霞後宮物語』第九幕、新章スタートです。
 掌返しされる小玉です。
 後宮の内外で敵が多かった小玉ですが、後宮を仕切っていた梅花が死んで、妃たちは皇后の小玉と距離をとるようになりました。
 だけど、李真圭と馮貴妃は、変わらず小玉の味方。
 今回の表紙はそれを物語っています。
 困難な時にも味方でいてくれる人って、少ない。
 身分や立場、家柄とか大人の事情も絡むから、厄介です。
 それでも小玉は文林の傍にいるって決めたし、太子になった鴻は、大好きな母上を守る決意したのが健気で可愛い。
 まあ今回も後宮で事件が起きましたが、なんとか解決。
 小玉の伝説は、こうやって作られていくのですね。
↓絆は切れない

紅霞後宮物語 第九幕 (富士見L文庫)

2019年2月22日 (金)

暗黒を覗く『手塚治虫 怪奇マンガの世界』

 「どろろ」「三つ目がとおる」などの手塚作品の怪奇マンガを特集した『手塚治虫 怪奇マンガの世界』、「どろろ」の総特集記事目当てに購入。
 カラーイラストやキャラクターファイルが載っていて、眼福です。
 原作だけではなく、虫プロ版アニメ、21世紀版アニメ、冒険王編や小説、ゲーム、映画版のことまで紹介しているので、ファンだけではなく、「どろろ」をよく知らない方への入門編にぴったりです。
 士貴智志の「どろろと百鬼丸伝」カラーイラストも特別寄稿されていて、得した気分です。
 「三つ目がとおる」や手塚作品の他の怪奇、怪異マンガも一通り紹介されています。
 一口に怪奇マンガと言っても、手塚治虫は古典ものから古代文明まで描いているので、古い作品なんですけど、古臭さを感じさせない、時代を超えた恐怖を味わえます。
 その扉を開いた時、引き返せない……
 
↓人の心の闇こそ、恐ろしい

2019年2月21日 (木)

賀茂の権博士は吸血鬼?『暗夜鬼譚 血染雪乱』

 風邪ひいて先月から積読状態だった一条と夏樹シリーズ4弾、『暗夜鬼譚 血染雪乱』がやっと読めた。
 前巻で滝夜叉姫に失恋した夏樹、心の傷を引きずっています。
 そんな時、都で鬼が出現、哀れ旅の女が殺されます。
 泊った場所が、河原院だったのがまずかったですね。
 都一有名な化物屋敷といいますか、なんでそんな家に泊まったのと、ツッコミたいです。
 一条と夏樹が鬼退治に出張りますが、出てきた鬼が、一条の師匠、賀茂の権博士?
 いや、本人ではなく、そっくりさんでしたが。
 鬼を作り出した者と権博士の心の行き違いが事件を招いたとわかるのですが、殺された旅の女が殺され損な感じがしました。
 事件は結局、一条や権博士が言い繕って、解決?
 夏樹に平和な日常が戻って……こないんですね。
 深雪を巡って権博士とその弟、真角が文を送ってくるし、夏樹は深雪の思いに気づいてないし、次も波乱がありそう?

↓淋しい思いが生んだ鬼

暗夜鬼譚 血染雪乱: 血染雪乱 (集英社文庫)

2019年2月 1日 (金)

因縁と狂気と復讐『由利・三津木探偵小説集成3 仮面劇場』

 犯人かと思ったら被害者で、被害者かと思ったら犯人。
 『由利・三津木探偵小説集成3 仮面劇場』に収録されている作品は、そういう設定が多いです。
 昭和13年から14年にかけて発表された今回の由利先生・三津木のシリーズは、横溝正史お得意の古き家のしがらみや妄執がもたらす犯罪を扱ってます。
 「双仮面」は、黄金の船の模型の所収者が、風流騎士なる怪盗に狙われているところからスタート。
 予告通り、風流騎士は船を盗み、哀れ所有者の雨宮老人は殺害されてしまいます。
 目撃された犯人は、孫の恭助?
 しかし、今わの際に雨宮老人が言い残した犯人の名は、画家の柚木薔薇(ゆのきそうび)――この頃の横溝作品によくあるネーミングだなぁ――つまり、恭助とよく似た顔の男が犯人か?
 ネタバレしますが、柚木薔薇は、恭助と双子の兄弟(やっぱりね)で、雨宮老人の息子は父親の気に入らぬ女性と結婚し、家を出て双子が生まれた後死去、雨宮老人は恭助だけを引き取り、薔薇は己の出自や兄弟のことも知らずに育ったが、成長後、探しに来た雨宮老人から真実を知ってから、今回の悲劇が起こることに――
 雨宮老人は、手元で育てた恭助の性格が悪いことに気がついて、遺産などいらないという 
薔薇にすべての財産を譲るとまで言い出したのが、まずかったですね。
 ここまでだと、薔薇が殺人犯だと読者は思うでしょう。
 でも本当は……
 「猿と死美人」は、猿の収集家箕浦が殺された事件。
 三津木単独で、由利先生は登場しません。
 箕浦は、実は人妻と関係を持ち、贈られた恋文をネタに、人妻を脅迫してました。
 もし夫にバレたら……殺害の動機ですね。
 でも、他にも箕浦のことを恨んでいる人物はいました。
 誰が犯人か?
 今回は西行と老猿の音の韻がヒント。
 老いたる僧侶 Old Monk
 老猿 Old Monkey
 「木乃伊の花嫁」は、恋に破れた男の嫉妬がもたらした悲劇と報いの話。
 大学教授の娘に恋した男。
 だけど令嬢は親友の男を選ぶ。
 あてつけに、結婚式の日に自殺をした――と思われましたが、実は殺人だということを、由利先生は見抜きます。
 そして、犯人も……
 犯人は、令嬢の亡き母に恋していたが、引き裂かれ、母の代わりに娘を我が物にしようと企みます。
 当然由利先生は阻止しますが、破れた恋を娘に代わって遂げようとする設定、後の「女王蜂」と同じだなぁ。
 ここまで書いたら誰が犯人は、お察しください。
 「白蠟少年」は、美少年の亡骸を前に、女が少年の遺書を読んでます。
 遺書によると、少年は腹違いの兄と姉に虐待された末、殺害された!?
 身の危険を感じた少年は、殺される前に家庭教師だった女に手紙を残していたようですが……
 しかし、女は少年の仇を討つ前に、死亡。
 自殺か他殺か。
 三津木が調査に乗り出します。
 少年の父親も、謎の病死。
 もしや父親も殺害されていたのでは?
 少年の異母兄姉を調べるうちに、犯人を突き止めます。
 なんと犯人は、被害者と思われていた少年自身!
 生前、少年は被害者ぶっていましたが、猫被っていたのですね。
 少年が死んだのも、兄姉たちへのあてつけ。
 で、家庭教師の死の原因は……読んでのお楽しみ。
  「悪魔の家」は、悪魔にとりつかれた一家の話。
 三津木は哀れな女性を助けようとしますが、犯人は死亡、一家も全滅に。
 一家の主人が人でなしで殺されたのも仕方がないなぁと思いますが、他の家族が幼い子供も病死してしまうのは、救いがない……
 ラストの一行、
悪魔の家には、やっぱり悪魔がついていたのである。
 と締めくくられていますが、その通りです。
  「悪魔の設計図」は、三津木が静養先の信州で出くわした殺人事件が、連続殺人事件となっていくお話。
 芝居小屋の女が殺され、犯人らしき役者が逃亡。
 警察は必死に行方を捜しますが、捕まえることができずに一か月たちます。
 由利先生の元に、謎の弁護士が現れ、ある資産家の娘を探してほしいと依頼されます。
 娘は3人。
 資産家は養子の若者と娘たちに遺産を残すと言っている。
 芝居小屋で殺されたのも、娘の一人の弟子。 
 遺産の独り占めを狙って、殺人が起こった?
 犯人は、養子の男か、娘たちの誰かか。
 意外な真犯人に、「まさか!?」と思うか、「やっぱりね」と思うか。
  「銀色の舞踏靴」は、美人投票で選ばれた三人の女性たちが狙われる話。
 誰から送られてきたわからない舞踏靴を履いて、二人が殺害、最後の一人もあわや……という所で、由利先生と三津木が阻止。
 犯人のターゲットは、実は一人だけ。
 自分に疑いがかからないように、犯人は他の二人も殺して操作をかく乱しようとしたわけです。
 クリスティの「ABC殺人事件」と同じですね。
 巻き添え喰った他の二人は、とんだ災難です。
 「黒衣の人」は、女優殺害の罪で獄死した男を兄に持つ女性が、真犯人を知らせると言う匿名の手紙を手にしたことから、新たな殺人事件が起きます。
 兄は明らかに冤罪で、犯人は女性が信頼していた人物……かと思ったら、実は他の人間が犯人でした。
 ちょっとできすぎ!
 でも、ハピエンにするには、無理矢理にでもそうするしかない?
 表題作「仮面劇場」、生きながら水葬にされた美少年が助け出されるというショッキングなスタート。
 由利先生が乗り合わせた船が発見した小舟には、目も見えず、耳も聞こえず、喋ることもできない少年がいました。
 「盲にして聾唖なる虹之助の墓」という文言が彫りつけられた木片があり、少年の名前と、誰かが故意に少年を舟に乗せて流したということがわかります。
 警察は少年の身元と犯人を捜しますが、お手上げ状態、少年は船に乗っていた未亡人が引き取ります。
 由利先生は、未亡人に少年と関わることはやめなさいと忠告。
 犯罪の気配を感じたのですね。
 由利先生の心配通り、事件は起こります。
 この話も痴情のもつれと旧家のしがらみ、近親相姦などが絡み合った末に、事件は起きたのですが、ある意味自業自得といいますか、問題が小さいうちに、なんでもっと早く誰かに相談するなり、警察に通報しなかったのかと突っ込みたくなります。
 ところで、解説によると、この「仮面劇場」、単行本化の際、「旋風劇場」と改題され、加筆されて「暗闇劇場」と改題、最後に元の「仮面劇場」となったそうです。
 今回の集成に収録されているのは、最終形の「仮面劇場」で、連載版の方は、ページ数の都合で未収録です。
 『横溝正史探偵小説コレクション4 迷路荘の怪人』(出版芸術社刊)には連載版が収録され、改稿の詳細も詳しく解説されているとのことなので、こちらも是非読まなくては。
 由利・三津木探偵小説集成も次回の「蝶々殺人事件」で終了。
 未完作も載っているはずなので、楽しみです。
↓犯人は被害者の仮面を被っている
↓連載版仮面劇場はこちらに収録

迷路荘の怪人 (横溝正史探偵小説コレクション)

 

2019年1月31日 (木)

『承久の乱』2冊読み比べ

 中公新書の中世の乱シリーズ第3弾、『承久の乱 真の「武者の世」を告げる大乱』は、後鳥羽上皇が鎌倉幕府に対して挙兵した承久の乱を扱っています。
 承久の乱て、上皇が挙兵したにもかかわらず、 鎌倉幕府にあっさり負けた感がありますが、その経緯の前後が詳しく解説してあるのので、どうして承久の乱は起こったのかが納得です。
 中世の朝廷と幕府の内情、承久の乱以後の変化がよくわかります。

 文春新書からは、『承久の乱 日本史のターニングポイント』が出ています。
 中公新書のほうは、後三条天皇の即位から解説してますが、文春新書のほうは、鎌倉幕府成立から解説してあり、将軍暗殺や北条氏の実権奪取など、鎌倉幕府、武家寄りの視点で執筆してます。
 情中の乱前後の鎌倉幕府のことを知りたいのなら、こちらがおすすめです。
 
 中公新書と文春新書は、同じ承久の乱を扱っていますが、2冊読み比べてみると、朝廷と幕府それぞれの立場や意識、考え方の違いがよりわかります。
 もしも承久の乱が大河ドラマで取り上げられることがあったら、予備知識にこの2冊を読んでおくと良いでしょう。
↓どちらから読んでもOK

2019年1月29日 (火)

祝小説『火の鳥大地篇』連載決定

 ひ、火の鳥の大地篇!?
 読めるの!?
 手塚治虫公式HPで、構想だけが残っていた『火の鳥』大地篇が、小説として蘇ることが発表されました。
 執筆は桜庭一樹。
 朝日新聞土曜日別摺で4月6日から連載開始されるとのこと。
 以前から、大地篇誰か書いてくれないかなぁと思っていましたが、桜庭一樹が書くなら、面白くない訳ないじゃない!
 うわ~楽しみ~。
 だけど、うち朝日新聞とってない……
 デジタルで登録しようかどうしようか。
 それとも、書籍出版されるまで待とうか。
 悩みます。
↓詳しいことは、こちら
■手塚治虫「火の鳥」幻の続編、桜庭一樹さんが小説化:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASM1P7SYJM1PUCVL054.html
※朝日新聞デジタルの記事を読むには会員登録が必要となります。
↓火の鳥大地篇の構想原稿はこちらに収録

火の鳥14 別巻 (角川文庫)

2019年1月26日 (土)

きれいな花は危険『ほんとうにこわい植物図鑑』

 ……植物って、案外危険。
 『ほんとうはこわい植物図鑑』、その名の通り植物の危なさが書いてありました。
 ニラと間違えて、実は毒草だった、とか、茸も見た目美味しそうでも実は毒茸、なんていうのは序の口。
 食虫植物だとか、ちょっとトゲが刺さっただけなのに、死にそうに痛いとか、よく見かける綺麗な花は、毒があるとか、よくもまあこれだけ危なさを列挙したものです。
 パンジーとか咲いていると、「きれいねー」なんて呑気に眺めて愛でていましたが、この本読んだら認識変わりました。
 きれいな花には棘も毒もある。
 美味しそうな色でも食べちゃダメ。
↓地球の覇者は人類ではなく植物かも

ほんとうはこわい植物図鑑

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