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2017年8月18日 (金)

魔魅夢冥妄の世界『夢Q夢魔物語』

 夏だから、読みたくなったのか。
 夢魔の物語が綴られた本を、読んだ。
 夢と現の境目が、わからなくなった。

 長編「ドグラ・マグラ」で有名な夢野久作の短編集『夢Q夢魔物語』は、そんなお話ばかりです。
 発表時期が大正昭和なので、読みずらい文章や仮名遣いだったりしますが、それがかえって怪しさを醸し出して怖さ倍増。
 それぞれの章の冒頭に、猟奇歌も配置されているのも、ぞくぞくしました。
 夢野久作の長編も、読んでみようかしら。
 「ドグラ・マグラ」、以前読もうとして最初の方だけ読んで挫折したから、今度は気合入れて挑戦してみます。

↓怪談・奇怪・苦悩・嫌悪・混沌

夢Q夢魔物語:夢野久作怪異小品集 (平凡社ライブラリー)

2017年8月13日 (日)

『南総里見八犬伝』の翻刻が刊行スタート

 勉誠出版より『南総里見八犬伝』の翻刻が刊行されると発表があり、
 ヤッター!
 と喜んだのであります。
 岩波文庫は字が小さく、新潮社のは注釈なしなので、新たな翻刻が出るのはとっても嬉しいです。
 でも、何巻まで出るのかしら。
 106冊180回という長編を書籍にまとめると、半端ない巻数になると思う。
 私の本棚の空き、現在ナシ。
 ううっ、おうふうの『狭衣物語』の全注釈の置き場所もやっと確保したというのに、どうしよう。
 
↓馬琴の傑作

南総里見八犬伝 全注釈 一

2017年8月 8日 (火)

最新!『中国時代劇で学ぶ中国の歴史2018年度版』

 待ってました!
 中国の時代劇、『皇貴妃の宮廷』観てるから、最新のムック欲しかったので、『中国時代劇で学ぶ中国の歴史2018年度版』早速購入。
 『皇貴妃の宮廷』の紹介記事もちゃんとあったので、演じている俳優陣の名前や歴史背景などもチェックできました。
 他にも新作の紹介や、中国のTVドラマの裏事情なんかも載っていて、色々と大変ね、と思ったりしました。(どう大変なのかは、読んでみてのお楽しみ)
 日本でまだTV放送されていない新作は、いつ放送されるのか、気になります。
 
↓こんなにたくさんあるとどれ見ればいいのか迷うわ

中国時代劇で学ぶ中国の歴史 2018年版 (キネマ旬報ムック)

2017年8月 7日 (月)

将棋?『天盆』

 天盆って、将棋の事?
 中公文庫の新刊『天盆』の帯に、「万民が熱狂する盤戯」と書いてありました。
 表紙イラストは中華風。
 では中国の時代劇か?
 と思ってぱらぱらとページをめくったら、蓋という国が舞台で、その国の人間は天盆が出世の手段のひとつになるっているくらい天盆好き。
 蓋を攻める国が陳とあるので、春秋戦国時代のお話かぁと思って購入。
 中国の歴史も将棋も全くど素人であるので、新しい知識を増やすために購入。
 内容は、10歳の少年が家族の期待を背負って勝負に挑む、というお話。
 13人兄弟の末っ子、凡天は、小さい頃から天盆が大好き。
 お父さんもお兄さんたちもお姉さんたちも天盆好きだから、手ほどきを受けた凡天は、家族の誰よりも、街の誰よりも天盆が強くなります。
 でも、街の権力者の息子に買ったために、眼を着けられた一家は、商売の食堂が成り立たなくなり、天盆の塾も追い出されてしまいます。
 理不尽な仕打ちにあっても、凡天は天盆を止めないで、大会に出場する一途さは、10歳の子供なんだけど、強さを感じます。
 がんばれ、凡天!
 読みながら応援したくなります。
 大会に出ても、嫌がらせにあい、対戦者から怪我をさせられたり、家族を人質に負けるよう脅迫されます。
 それでも凡天は勝負を捨てない。
 家族も凡天を応援し続けます。
 そして、最後の勝負の時。
 凡天と最後の対戦者白斗は、ただ天盆を楽しんでいました。
 大人たちの思惑など関係なく、無心に。
 凡天と白斗、二人の子供たちが勝ち残ったのは、ただ天盆の才能があっただけではなく、好きで好きでたまらなかったから、大人の対戦者に勝つことができたんだと思いました。
 
↓ぼんてんをひっくり返したら、てんぼん
 

2017年8月 6日 (日)

もう8月なんですけど、まだ出ない『中世王朝物語全集』

 笠間書院で刊行中の中世王朝物語全集、7月に第22巻物語絵巻集が発売予定とHPにあったけど、8月になってもまだ出ない。
 このシリーズ、古典物語の現代語訳している私としては、面白いし、とても参考になって、助かっているんですけど。
 ちゃんとでるよね!?
 心配してます。
 

2017年7月31日 (月)

報酬は寿命『妖怪探偵・百目』全3巻

 短編集『魚舟・獣舟』が面白かったんで、「真朱の街」続編である『妖怪探偵・百目』全3巻一気読みしました。
 妖怪と人間が共存している未来の日本。
 妖怪を駆除しようと政府は必死ですが、同類とはうまくやっていけなくても、妖怪とならやっていける人間が住む町、真朱の街。
 なりゆきでこの街に住んで妖怪探偵の百目の助手をやってる相良が主人公――かと思ったら、妖怪退治をやっている播磨とかがでてきて、こちらが主人公みたいなカンジ。
 播磨は誰彼構わず、あくどい妖怪だけでなく、無害な妖怪まで退治してますが、それには最強の敵を倒すためという理由があってのこと。
 妖怪が生まれるのは人間がいるからで、人間の欲から生まれてくる妖怪を滅ぼすのは、実際には不可能。
 それでも播磨は妖怪を退治し続け、妖怪たちは滅ぼされまいと、戦う。
 妖怪たちがすべて悪ではなく、人間もすべてが善ではない。
 そのことを踏まえて物語は進行していくので、単なる勧善懲悪ではない。
 そして人間の未来も、ディストピアを想像させる未来が待っている。
 シビアなお話でした。
 最後に、最強の敵を倒して、播磨も相良もそれぞれが背負っている過去と向き合い、乗り越えて街を去っていきます。
 播磨はともかく、相良は百目に依頼料として寿命を吸われて、余命一年。
 人間として生きるために街を出て行く相良は、このあとどうなってしまうのかしらと心配です。
 だって、彼がこの街に来た時、外では幼女誘拐犯として追われていたのだから。

↓人と妖怪の境界線とは?
 

2017年7月10日 (月)

し、しもべって……『猫のしもべとしての心得』

 人間は猫の飼い主ではない。
 人間は猫のしもべである。


 こんな身も蓋もない内容の本『猫のしもべとしての心得』、NHKが出してた。
 簡単に言えば、猫を飼う時のハウツー本なんですが、人間は飼い主ではなく、しもべとしてお猫様に仕えるための本としてだしちゃうあたりが、どれだけ猫好きなんだ!!
 まあ、猫は人間を飼い主、マスターではなく、所有物と見ていることは知っていましたが、しかし、しもべとは……せめて執事とか、メイドとか呼んでほしかったな……
 ただ可愛いから猫を飼うというのではなく、人間はお猫様のしもべとなる覚悟で猫を飼うべきということですかね。
 私は、猫飼うの無理です。
 こんなにお猫様に奉仕できません。
 冬はともかく、夏の暑い時は、
 なつかないで!!
 と邪険に扱ってしまいそうです。
 お猫様にお仕えするのって、大変。

↓平成生類憐みの令の猫版

NHK出版 なるほど! の本 猫のしもべとしての心得 (NHK出版なるほど!の本)

2017年7月 5日 (水)

地球水没『魚舟・獣舟』

 双子の片割れが魚――
 陸地の大部分が水没した世界では、人類はヒト型と魚型の姿をした双子で生まれるという設定が衝撃的な『魚舟・獣舟』。
 上田早夕里の作品は、『火星ダーク・バラード』と『ゼウスの檻』しか読んだことがなかった私。
 いつか読もうと思っていた早川文庫のオーシャンクロニカルシリーズの元ネタと帯に書いてあったので、読んでみました。
 表題作の他、『火星ダーク・バラード』の登場人物が主役の中編も載っている本作、どの話もリアリティな設定で、いずれ来る未来を予感させます。
 それも明るい未来ではなくて、恐怖と危険がすぐそばにある未来。
 怖いけど面白い作品集で、もっと早く読めばよかったと、後悔。
 他の上田作品読もうと思ってます。
 
↓運命の相手が異形の者
 

2017年7月 1日 (土)

夜に読んじゃダメ『江戸川乱歩全集第2巻 パノラマ島綺譚』

 『金田一耕助、パノラマ島に行く』を読んだので、改めて江戸川乱歩の「パノラマ島綺譚」読み直し。
 光文社文庫の全集で読んだので、他の作品も収録されてます。
 乱歩作品の初期作収録の2巻、乱歩の夜の闇ワールド全開です。

 「闇に蠢く」読んだら、肉とか生もの食べたい気がしない……
 「湖畔亭事件」、殺人犯を見逃していいのか!?
 「空気男」、中絶作品なので、読者はクリフハンガー、宙ぶらりん状態で放置された気分。
 「パノラマ島綺譚」は、天地茂のドラマ、明智小五郎シリーズのイメージが私の脳内に刷り込まれているので、探偵が明智じゃなくて北見なのは、どうにも違和感あり。
 そして「一寸法師」は、乱歩が自己嫌悪になるほど気に入らない気持ちがわかります。
 犯人にすべての罪を押し付けていいのか!?
 被害者とされる人たちだって、大なり小なり犯罪を犯したのに、無罪放免になっちゃうの!?
 とツッコミどころ満載。
 現在のミステリー小説と比べたら、推理が甘かったり、ご都合主義的な話の展開もあるけれど、乱歩作品は、人間の心の闇をくすぐる魅力があります。
 あなたは抗えますか?
 
↓闇のパラダイス

2017年6月30日 (金)

良質なパスティーシュを求めて『金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲』

 新刊で金田一耕助シリーズが読めないので、パスティーシュでガマン。
 でも、金田一もののパスティーシュ、意外と少ないです。
 角川文庫で9人の作家が書いた『金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲』が出てたので、読んでみました。
 金田一耕助本人が登場している話もあれば、そっくりさんとか、金田一に憧れている探偵だとか、自称金田一の息子だとかが出てくる話がありました。
 私としては、金田一本人が出てくるお話だけが読みたかった。
 私がお気に入りの話は、小川勝巳の「愛の遠近法的倒錯』と、栗本薫の「月光座」、それと服部まゆみの「松竹梅」が、原作にわりと沿っていてよかったです。
 
 「愛の遠近法的倒錯」は、休養のために久保銀蔵宅に身を寄せた金田一耕助が、近隣の村で起きた殺人事件の顛末を聞いて、真犯人に気づいたという話。
 この話は横溝正史の未発表作ではないのか、と思うくらい原作の雰囲気が出ていて、9作中一番のパスティーシュだと思います。
 ただ、題名が話にあってないのが残念。
 
 「月光座」は、正典「幽霊座」のその後を描いた話。
 かつての事件の真相は、本当に金田一が謎解きした通りだったのか、本当は……
 と指摘するのが、伊集院大介――栗本薫が自分のキャラ出しちゃった点は、いただけないけど、金田一耕助あっての伊集院大介という思いは伝わる。

 「松竹梅」は、歌舞伎の話に沿った殺人事件。
 犯人が自殺した!
 と思ったけれど、実は本当の犯人は生きていて、死んだのは身代わりに殺された。
 それを暴く金田一耕助、名探偵は健在ぶりなのはよかったけど、映画や芝居好きの金田一耕助なのに、この話では「歌舞伎を見慣れぬ」という設定にしちゃうのは、凡ミス。
  正典の「幽霊座」で、歌舞伎役者のファンクラブにまで入るほど歌舞伎好きの一面が描かれているのに。
 歌舞伎が大好きで、知識も豊富だから事件を解決に導くことができたという設定なら、横溝正史が書いたという妄想ができたのに、歌舞伎に関して素人という設定にしたから、この話は別人が書いた贋作だと、醒めてしまいます。

 金田一もののパスティーシュ、ホームズや明智小五郎に比べると数が全然少ないですが、これからもっと増えるといいですね。

↓京極夏彦の無題の冒頭作が「百日紅の木の下で」を思わせます。
 

金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲 (角川文庫)

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