フォト
無料ブログはココログ

鉱石パワーストーン本

観てから読む?読んでから観る?映画ドラマ本

映像化してほしい本

手塚治虫本

マイ・テーマソング

書籍・雑誌

2018年2月24日 (土)

唐の国の詩人『白楽天詩選』上下

 『沙門空海、唐の国にて鬼と宴す』に載っていた白楽天の詩、胡旋の女を全文読みたくて、岩波文庫の『白楽天詩選』上下を読み直し。
 現代語訳も載っているので、意味がすんなり頭に入るので、とっても役に立ってます。
 
 角川文庫巻の一、322頁に載っている胡旋の女の詩は、上巻の136頁に載ってました。
 長恨歌が楊貴妃のことを歌っているのに対し、胡旋の女の詩は、胡旋の舞いに熱狂した玄宗を諫める歌で、最後の「胡旋の女 空しく舞う莫れ」のフレーズは印象的です。
 長恨歌や胡旋の女以外にも、五弦の弾や琵琶引も私は好きなので、『白楽天詩選』はオススメです。
 
 
 映画も公開されるし、白楽天の詩、読んでから見に行くのもよろしいかと。
 
 
↓長恨歌は上巻51頁に載っています。

白楽天詩選 (上) (岩波文庫)

白楽天詩選(下) (岩波文庫)

2018年2月23日 (金)

ヒガンバナの姫君は夜叉姫『暗夜鬼譚 夜叉姫恋変化』

 夏樹の初恋、悲しく散る。
 一言でいえば、『暗夜鬼譚 夜叉姫恋変化』はそういうお話。
 嵯峨野で乳母の為にヒガンバナを摘んでいた夏樹は、そこで出会った美少女に一目惚れ。
 名前も素性もわからない彼女を思って、いとこの深雪がちょっかいかけてきても、夏樹は上の空。
 深雪は夏樹のこと大好きなんだけど、夏樹はこれっぽっちも気がつかない。
 で、嵯峨野のヒガンバナの姫君は、弘徽殿の女御の新入り女房で、深雪の同僚の常陸の君とわかったけど、なんと帝が常陸の君に目をつけて、文の使いを夏樹がすることに。
 だけど、肝心の常陸の君は、帝も夏樹も眼中になくて、一条に心惹かれている様子。
 一条は一条で、常陸の君の思いなど知ったこっちゃないという態度。
 片思いだらけの人たちばかりです。
 そんな中で、都では怪しげな野盗が跋扈し、御所には物怪まで現れるから、平和に暮らしたい夏樹は、いやおうなしに事件に巻き込まれてしまいます。
 その事件がかつて起こった将門の乱の残党が絡んでいて、常陸の君も実は将門の関係者。
 その正体は将門の娘、滝夜叉!
 滝夜叉姫の伝説と晴明を絡めた小説は、皆川博子の『滝夜叉』があります。
 滝夜叉が将門の娘という設定は同じですが、人物描写に違いがあって、比較してみると面白かったです。
 
 あと、地獄の獄卒、馬頭鬼のあおえが、前巻「遊行天女」の事件での失敗をごまかそうとしていたことが閻魔大王にバレて、地獄を追放されちゃいました。
 一人現世を彷徨っていたあおえは、夏樹と一条と再会し、事件を一緒に解決することに。
 そして、一件落着のあと、あおえは一条の家に引き取られるのですが、本人は夏樹の家にお世話になりたかったみたいです。
 一条の性格からして、びしばしこき使われるのは目に見えていますから、乙女のように震える馬頭鬼、可愛くて面白い!
 シリーズ再刊もやっと3冊目。
 今は一年に一回のペースで発売されていますが、せめて年2冊か3冊出してもらいたいです。
 なが~いお話ですから、待つのがじれったくて、放置Play状態の犬になってます。
 次はどんな話?
↓将門の遺児の運命は炎に散る
 

暗夜鬼譚 夜叉姫恋変化 (集英社文庫 せ 5-11)

2018年2月22日 (木)

覚悟を決めた妻と悩む夫『紅霞後宮物語』第七幕

 おお、なんだか歴史物みたいだ。
 中華ファンタジー小説『紅霞後宮物語』の本編も7巻目。
 皇帝の名代として戦場におもむいた我らが皇后小玉、戦場でも敵国との駆け引きや命の危機に危うし! です。
 敵国からは、あなたが女帝になれば、なんて使者がきたけど、小玉は激怒して使者をバッサリ。
 文林の妻、皇后として、覚悟を示した小玉、男前です。
 文林のほうは、戦場の小玉を心配して、うだうだ悩んでいますが。
 
 
 今回は戦場でのお話がメインなので、後宮でのお妃たちの女の戦いは少なめ。
 でも、あの司馬淑妃、とうとうやらかしてしまいました。
 小玉の命を狙っているのは今更だけど、そのために敵国の密偵を女の武器を使って篭絡するのは、おいおい、やりすぎよと突っ込みたくなります。
 姦通罪で罰せられるのは当然とはいえ、それを皇帝文林に告発したのは、実の父親……
 しかも、司馬淑妃の密通を告発するようそそのかしたのは、実の息子……
 お嬢さんな母親とは違い、息子の第一皇子、父親の文林に似ていると、読んでいて愕然としました。
 そして、おとなしいと思っていたあの人もこの人も、実は腹黒で、人は見た目に寄らないということです。
 で、もひとつ波乱が起きそうなのは、馮貴妃が小玉の甥、丙に一目惚れしちゃった!
 前の巻まで二人がいずれ結婚すると予告されていますが、実際皇帝の妃と皇后の甥が結婚するまでには事件が起こりそう。
 小玉も戦場で大切な人と死に別れ、毒矢を受けて死にかけているし、主人公なのに、大丈夫!?
 
↓戦場を懸ける皇后
 

紅霞後宮物語 第七幕 (富士見L文庫)

 
 

2018年2月13日 (火)

男装女子のアイデンティティとは『少女マンガジェンダー表象論』

 男装の少女が主人公のマンガの始まりは、手塚治虫の「リボンの騎士」が最初。
 天使のチンクのいたずらのせいで、男の心と女の心を持って生まれたサファイヤの活躍は、現在も読み継がれていますが、少女マンガで男装の少女が主人公の作品は、数多く生まれました。
 『少女マンガジェンダー表象論』は、少女マンガの男装の少女がいかなる形で構築、変容したかを論じています。
 扱っている作品は、「リボンの騎士」の少女クラブ版・続編の『双子の騎士」なかよし版の3作、「ベルサイユのばら」といった伝説の作品や、「少女革命ウテナ」「放課後保健室」といった最近の作品までを扱っています。
 マンガにおけるジェンダー論は色々ありますが、 少女が少年の衣装を纏う理由や必要性、人間性などを分析考察している点で、面白く読めました。
 他の古いマンガは読んでいない作品もあって、ああそうなのかーという感想になりましたが、知っている作品の論文は、自分が思っていたのとは違う読み方が示されていたので、マンガは奥深いものだと改めて思った次第です。
 最後に新補章として「リボンの騎士」のリメイク版「RE:BORN」の考察も載っているので、連載打ち切り状態の「RE:BORN」の再開が一層願わずにいられなくなってしまいました。
 
↓心と体の性差って何?

【新増補版】少女マンガ ジェンダー表象論 〈男装の少女〉の造形とアイデンティティ

2018年2月 9日 (金)

映画原作『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』を読破する

 こうきたかぁ……
 映画『空海 -KUーKAI- 美しき王妃の謎』、空海役の染谷将太の僧侶姿があまりに似合っているので、
 
 この映画みたいっ!
 と何の情報も知識もないうちから激しく思ったのは、久しぶり。
 新聞とかでちらほら紹介されているあらすじだと、唐の国に留学した若き空海が、楊貴妃の死の謎を巡って事件に巻き込まれる……という話らしい。
 原作が夢枕獏。
 これは面白くない訳がない。
 ということで、角川文庫から出ている原作小説『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』全4巻購入。
 
 長安の役人の前に、猫の化け物が現れ、屋敷に居座って好き放題したあげく、皇帝の死を予言した。
 その事件に唐に来たばかりの空海と橘逸勢が関わってくるのですが、まさか、この事件が過去の安禄山の変や楊貴妃の死に関係してくるとは、思いもしなかったです。
 そして、死んだと思われていた楊貴妃が、実は生きていたという設定は、
 おおおっ!
 と驚いてしまいました。
 楊貴妃は、安禄山の変で殺されると史実にはありますが、実は生きていて、日本に逃げてきたという伝説があるのは知っていましたが、この伝説と冒頭の化け猫や後々おこる事件をうまく絡めてもってきたのには、やられました。
 空海と橘逸勢とのコンビもいいです。
 二人の会話が、「陰陽師」のあの2人を思い出して、思わずくすっと笑ってしまいました。
 映画、公開したら見に行きたいです。
 ただ、ひとつ心配なのは、文庫全4巻もある長編、映画の尺で全て描き切れるか?
 
↓ライチの味は甘いか

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三 (角川文庫)

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 (角川文庫)

↓電子書籍版はこちら

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一~巻ノ四 合本版 (角川文庫)

2018年2月 4日 (日)

愛と憎しみと『横溝正史ミステリ短編コレクション2鬼火』

 情念の焔が見えるよう。
 『横溝正史ミステリ短編コレクション2鬼火』、今回も人の心の闇が垣間見るような話ばかりでした。
 いとこ同士の少年たちが、ここまで憎しみ合うのか――「鬼火」、ちゃんと読んだの初めてでしたが、なんでもっと早く読まなかったのかと、後悔してます。
 角川文庫で出ていたんだから、読んでおけばよかった~。
 解説によると、発表時、検閲で削除された「鬼火」は、直筆原稿版、初出検閲版、改訂版、初出復元版、角川文庫の折衷版、創元社推理文庫の折衷版と、テキストがたくさんあるとのことです。
 今回は角川文庫の折衷版と直筆原稿版が収録。
 改訂版の改定箇所も抜粋して巻末に収録されているので、どこをどのように加筆修正されたのか、比べて読んでみると面白いです。
 
 他の収録作では、「蠟人」がなんともいえないほど妖気に満ちた話でした。
 芸者の珊瑚は思い人がありながら旦那に世話されるが、生まれた子は、誰の子か?
 珊瑚の思い人は、旦那の策略で、警察に捕まり、しかも二度と女を抱けない体に――
 だから、子供は旦那の子……の筈。
 だけど、珊瑚は思い人そっくりの蠟人形を愛でていた……
 思わず、
 江戸川乱歩の書いた話か?
 と思ってしまう内容です。
 初出が昭和8年とありますから、耽美色が強い作品なのも当然と言えば当然ですか。
 
 「塙侯爵一家」は、侯爵家の財産を狙って、大佐なる人物が侯爵家の次男と絵描きの青年を入れ替わらせるミステリ。
 入れ替わりに気づかない侯爵家の人々。
 だけど、不審に思う人は、正体を暴かんとするも……
 このまま侯爵家は大佐に乗っ取られるのか!?
 とハラハラして読んでいたら、 最後の種明しには、びっくり仰天。
 悪いことはできないわね、とうんうんと頷いてしまうのでありました。
 
 次巻は「刺青された男」です。
 金田一耕助シリーズ以外の短編、面白さにはまっています。
 
↓同じ血ゆえの……

横溝正史ミステリ短篇コレクション2 鬼火 (横溝正史ミステリ短篇コレクション 2)

 
 

2018年2月 3日 (土)

ホントに古典『シャーロック・ホームズの古典事件帖』

 コナン・ドイルが「緋色の研究」を発表したのが130年前。
 日本では明治大正の頃です。
 我らが名探偵シャーロック・ホームズの物語は、そんな昔から翻訳されていました。
 でも。
 最初の翻訳本は、既に絶版品切れ。
 平成の私たちが明治大正の翻訳を読むとしたら、
 その一、ホームズ研究家のお友達から借りる。
 その二、国会図書館で借りる。
 その三、古書店で諭吉さんを何十枚手放して購入する。
 などの方法があります。
 しかし、『シャーロック・ホームズの古典事件帖』(論創社)は、明治大正期のごく初期に翻訳・翻案された短編12作を収録してくれたので、ごくごく一部ではありますが、翻訳初期のホームズ物を読めるのは、心躍る喜びであります。
 収録されているのは、以下の作品です。
「乞食道楽」(原作唇のねじれた男)
「暗殺党の船長」(原作五つのオレンジの種)
「新陰陽博士」(原作緋色の研究)
「快漢ホルムズ 黄色い顔」(原作黄色い顔)
「禿頭組合」(原作赤毛連盟)
「ホシナ大探偵」(原作レディ・フランシス・カーファックスの失踪)
「肖像の秘密」(原作六つのナポレオン)
「ボヘミヤ国王の艶禍」(原作ボヘミヤノ醜聞)
「毒蛇」(原作まだらの紐)
「書簡のゆくえ」(原作第二のしみ)
「十二時」(原作ライトゲイトの大地主)
「サン・ペドロの猛虎」(原作ウィステリア荘)
「這う人」(原作這う男)
 明治大正期の翻訳は、まさに手探り感のある翻訳&翻案で、つっこみどころ満載。
 文章が江戸草紙物のようで、古文読んでいる気分になるのは可愛い方。
 タイトルでネタバレしちゃっているわ、ハドソンさんに孫はいないのに、孫がいると書いちゃっているわ、ワトソンの存在自体カットしている翻訳があるわ、別の話を足しているわ、上げればきりがありません。
 それでも 翻訳第一号の「乞食道楽」や、緋色の研究の翻訳「新陰陽博士」、以前から読みたかったので、初めて読むことができて、ことのほか満足。
 現在流通している新訳と比較して読むと、翻訳の違いが明らかですので、オススメです。
 思わず
 わお!
 と叫びだしたくなります。
 この翻訳でドラマ化したら、どうなるのかしらと思うのでありました。
 きっと、時代劇のようなドラマになるかと思います。
 
↓ホームス、ホルムス、上泉博士、保科鯱男、緒方緒太郎、蛇石大牟田、山中清作、伊村
……の事件帖

シャーロック・ホームズの古典事件帖 (論創海外ミステリ)

2018年1月20日 (土)

日本の近代医学の夜明け『蘭学事始ぴあ』

 NHKの正月時代劇「風雲児たち ~蘭学革命編~」、「解体新書」を翻訳した杉田玄白と前野良沢の話という以外、なんの予備知識もなく観「たのですが、思っていた以上に面白かった!
 なので、『蘭学事始ぴあ』を購入。
 「風雲児たち」出演者のインタビューやストーリー、関係図、原作マンガの紹介だけではなく、「解体新書」の原本「ターヘル・アナトミア」の説明、時代背景、資料館や博物館の紹介も載っていたので、これ一冊で「解体新書」のことがわかった気になります。
 そういえば、昔、講談社学術文庫の「解体新書」読んだ時、挿絵見て、
 
 カラーじゃないのに、モノクロなのに、写真じゃないのに、リアルすぎて気持ち悪い。
 と、ドラマの田沼意次と同じこと思ったものです。
 昔は挿絵に怖気づいて熟読しなかった「解体新書」ですが、そのうち読み直そうかしら。
↓新世界を切り開く
 

蘭学事始ぴあ (ぴあMOOK)

 
 

2018年1月19日 (金)

天下を取るのは誰?『八万遠』

 戦国時代?
 読んでみたら、そう思った『八万遠』は、和風?戦国ファンタジー小説。
 日本に似た国八万遠の地で、友となった二人の少年が、成長後、己の野望と妻子のために戦うお話なんだけど、話の全体でいったら冒頭部分という感じ。
 墨州の領主、甲之介は信長で、雪州の領主、源一郎は、家康?
 主役の二人、そんな印象に感じました。
 今は甲之介が目立っているけど、妻子を奪われた源一郎が、どう変わっていくのかが話の展開のカギになるのかも。
 
↓革命児と信仰者
 

八万遠 (新潮文庫)

2018年1月18日 (木)

目覚めた王殺しの刀『紫鳳伝 神翼秘抄』

 紫鳳復活!
 王殺しの刀として、前作で王を殺し、いつかまた暗君が出た時のために、氷の山で眠っていた紫鳳が『紫鳳伝 神翼秘抄』で帰ってきました。
 だけど。
 目が覚めたら、知り合いは皆死んでいた――
 前作から100年近く時がたっていたから、それは当然なんだけど、胡桃核や陸松、阿冒のその後が読みたかったのに、出てこなかったなんて、寂しい!
 一応、あの人がどう生きて、どうなったかということは、ちゃんと書かれているので、まるっきり触れられていないよりはいいけれど、ちょっと残念。
 その代わり、本作で登場する蓬己との出会いが、独りぼっちになってしまった紫鳳に生きる目的を与えていたなと思います。
 
 両親の仇討ちの為に月家刀を求める蓬己。
 前作で両親の仇を討った紫鳳は、蓬己に自分を重ねて過ぎ去し日々を思い、世が乱れた時代に蘇えって、再び王を殺し――そして再び眠りにつく。
 紫鳳が次に目覚めた時、蓬己もいなくなっているんだろうな。
 本作でも王を殺した紫鳳は、王を完全に殺す手掛かりを得ますが、あえて実行しなかったけれど、これって続編アリ?
 それなら、続編か外伝が読みたい。
 そう思いながら読み終わりました。
 
↓心を持つ王殺しの刀

紫鳳伝: 神翼秘抄 (徳間文庫)

 
 

より以前の記事一覧

最近のトラックバック

2018年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28