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2020年1月17日 (金)

ご落胤!? 『ネガレアリテの悪魔 黎明の夜想曲』

 本物と偽物を見分けることができるエディスと戦う人型戦士のサミュエルが戻ってきました。

 

 サミュエルから一度は別れを告げられたエディスですが、本作の『ネガレアリテの悪魔 黎明の夜想曲』では、なんだかんだいっても、一度結ばれた二人の絆は切ることはできず、さらに結びつきを深めることになりました。

 

 そうよね。

 

 そうでなきゃ、話は続かない。

 

 そして、二人の前には新たな人物が登場します。

 

 エディスに結婚を申し込んだ貴族の三男、ヘイミッシュ。

 

 なんと、彼はエドワード皇太子の隠し子。

 

 しかも、エディスの兄!

 

 つまり、エディスもエドワード皇太子の隠し子で、エディスは王族の血を引いていたということになります。

 

 誰がエディスの父親なのか、前作からの謎でしたが、こんなに早くわかってびっくり。

 

 貴種流離譚的要素がますます強まった『ネガレアリテの悪魔』ですが、エディスの護衛となったサミュエルの記憶はいつ戻る?

 

↓贋作にされた真作の嘆き

ネガレアリテの悪魔 黎明の夜想曲 (角川文庫)

 

↓前作はこちら
ネガレアリテの悪魔 贋者たちの輪舞曲 (角川文庫)

 

2020年1月15日 (水)

大臣から下っ端役人までいっぱい『公家源氏』

 源氏と聞けば、『源氏物語』を真っ先に思い浮かべますが、史実では源頼朝や義経といった武士が有名。

 

 しかし、武士ではない、公家としての源氏について書かれたのが『公家源氏』です。

 

 嵯峨天皇の皇子皇女が源の姓を賜ったことで始まった源氏。

 

 これ以降様々な天皇の子孫が源氏となって、歴史上名を残していきます。

 

 一応古典が専門とはいえ、ゆるい知識の私。

 

 『公家源氏』を読んで、源氏について知らなかったことだらけだと、目からウロコです。

 

 後白河天皇の以仁王も、じつは源氏賜姓だった。

 

 兵士との戦いに敗れて皇籍を剥奪され、源以光と名を改められて土佐に配流されたことが、後白河源氏として記録に残されているそうです。

 

 幕末の岩倉具視も、村上源氏の子孫で、源氏最後の右大臣となっています。

 

 他にも武士だけではない、公家としての源氏のことが色々書かれていますので、歴史好きの方もそうでない方も、一読してみてください。

 

↓公家or武士

公家源氏―王権を支えた名族 (中公新書)

 

2020年1月13日 (月)

未完の作品をどう読むか? 『100分で名著 ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟』

 12月にNHKのEテレで放送されていた『100分で名著 ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟』、一回読もうとして挫折した私としては、非常にわかりやすくて助かりました。

 

 でもね。

 

 あの難解な小説を読むのは、躊躇してしまいます……

 

 講談社文庫の漫画版を読むのが精いっぱい。

 

 それでも謎なのが、誰が真犯人なのか。

 

  フョードルを殺したのは、誰?

 

 実行犯はスメルジャコフで、指示したのは三男のイワン、長男ドミートリ―は無実ということらしいのですが、本当にそうなのか?

 

 『カラマーゾフの兄弟』が未完となってしまったので、真実は闇の中ですが、ドストエフスキーが描きたかったのは、父親殺しの犯人が誰かと言うことではないということ。

 

 続編を想像して書かれた著作は色々ありますが、真実はいずこ?

 

 

↓挫折者にやさしく解説

NHK 100分 de 名著 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』 2019年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

 

↓亀山郁夫訳はこちら

カラマーゾフの兄弟 全4巻セット (光文社古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

 

↓漫画でサクッと丸わかり

カラマーゾフの兄弟 (まんが学術文庫)

 

↓高殿巴版続編はこちら
カラマーゾフの妹 (講談社文庫)

 

↓亀山郁夫版続編はこちら
『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する (光文社新書)

 

↓これもまたカラマーゾフの兄弟の末路を描いている
屍者の帝国 (河出文庫)

2019年12月20日 (金)

忖度しているねぇ『ヘンリー八世』

 シェイクスピアの『ヘンリー八世』、ちくま文庫から松岡和子訳が出たのでさっそく読んでみた。
 うーん……
 ヘンリー八世の離婚と再婚が話の中心だけど、特にドラマティックな展開もなく、はっきり言って退屈。

 主役はヘンリー八世。

 だけど、特に活躍していない。

 主に動いているのは、ヘンリー八世の周りの人間たち。

 ヘンリー八世の言動に振り回されている人々の群像劇といったところか。

 六度の結婚をし、二人王妃を処刑した王というイメージが強いヘンリー八世なだけに、良いとこ見つけられなかったのか、シェイクスピア?

 娘であるエリザベス一世が存命中に書かれた戯曲なだけに、気を使って書いたのかと、思ってしまいます、はい。

 

 『ヘンリー八世』は、喜劇ではない。

 一方的に離婚されたキャサリン王妃や、離婚に反対したという理由で王に斬り捨てられた貴族や司教の立場で見れば、悲劇。

 後に女王となるエリザベス王女の誕生を祝うところでこの劇は終わることから、独裁的な王の支配はいつか終わり、明るい未来、エリザベス一世の時代が待っていることが暗示されている。

 結局、シェイクスピアのパトロンでもあったエリザベス一世を褒め称えるための戯曲という印象でした。

 

↓すべて真実――というのは嘘?

ヘンリー八世 (ちくま文庫)

 

2019年12月 7日 (土)

復刻版『不死蝶』Get!

 ネットでは、探していた本はいくらでもみつかる。

 リアルの本屋さんでは、品切れ絶版本を手に入れるのは、非常に難しい。

 古書店でも、見つかるとは限らない。

 復刻本が出たとしても、必ず書店にあるとは限らない。

 横溝正史の『不死蝶』旧角川文庫版がそう。

 角川文庫の復刻フェアの一環として、今年の1月に復刻されていたけど、うちの近所の本屋さんでは置いていませんでした(泣)。

 神保町に行ってもなかったし、紀伊国屋やジュンク堂、丸善でもなし。

 本は本屋さんに行って買うことを信条としている私ですが、ここまで探してもないとなると、リアル本屋さんで買うのは諦め、ネットで買うか、電子書籍版を購入しようかと思っていたところ、たまたま用事で出かけた先に寄った本屋さんで、あったんです。

 復刻版『不死蝶』が。

 ちっちゃな町の本屋さんで、2冊だけ残っていたのを、即買いました。

 探していた本を見つけた感動、これはリアル本屋さんじゃないと味わえない。

 昔持っていたのと同じ……ではないな。

 昔よりもちょっとページ数が厚くて、字も大きい。

 それでも、「人面相」も解説も昔のまま収録してあるのは、嬉しいです。

 本編のラストまで読んで、後味悪いなーと思った感想も、昔のままでした。

 そりゃ、金田一耕助は、探偵であって、警察ではないので昔の事件の真犯人を暴く義務はないけれど、殺人の容疑者とされたマリの母親の名誉は回復されないまま。

 その点は、事件の全容が関係者に伝わる雑誌連載版のほうが、私は好きかな。

 さて、次の横溝正史作品の復刻はなにかしら?

↓蘇った蝶が舞い降りて事件が起こる

不死蝶 (角川文庫)

 

↓『不死蝶』雑誌オリジナル版収録

横溝正史探偵小説選〈5〉 (論創ミステリ叢書)

2019年11月28日 (木)

藤の花が見せた幻は……『暗夜鬼譚 紫花玉響』

※ちょっとネタバレ感想

 あーやっと5冊目だー。

 『暗夜鬼譚 紫花玉響』が出ました。

 年に1回か2回のスローペース刊行なので、読むの止めちゃおうかな、と思っていた時に出た。

 読むしかないよね、これは。

 期待を裏切らない面白さだったから、やめるにやめられないのよー!

 

 今回の事件は――

 帝に気に入られた夏樹は、帝のお忍びのお供を務めることになります。

 後宮に何人も女御がいるのに、運命の相手を求めて御所を抜け出しては、恋のアバンチュール。

 おいおい。

 こんな主君に仕えなくちゃいけないなんて、夏樹&上司の頭中将は、とっても大変。

 帝は決して無能ではない。

 手腕を発揮して、政をおこなっている。

 顔も性格も悪くない。

 だけど、無類の色好みなのよね……

 ある晩、帝は藤香姫という美女に出会い、恋に落ちますが、藤香姫の家が忽然と消えてしまいます。

 藤香姫恋しの帝に命令されて、夏樹は都中探し回る羽目に。

 おまけに、惨い殺され方をした死体を見つけてしまったり、野盗に襲われていた美少年、馨を助けたことで、あやかしに攫われたりと、散々な目に――あうのは、いつも通り。

 そして、天才陰陽師安倍晴明――一条が助けてくれるのも、いつも通り。

 一条の口が悪いのは、今回も健在ですが、夏樹がさらわれて、心配しているところは、カワイイ。

 なんだかんだ言いつつも、一条は夏樹のことを無二の友だと認めているんですね。

 二人とも自覚していないけど。

 そして、やっとみつけた藤香姫の正体は……平城天皇と嵯峨天皇の争いを招いた薬子の変の関係者だった!?

 平城天皇の寵姫で、乱の黒幕とも言われた藤原薬子が、藤香姫の正体?

 帝をたぶらかしたのは、愛する平城天皇と敵対した嵯峨天皇の子孫に復讐するため?

 かと思ったら、そうじゃなかった。

 藤香姫が帝に近づいたのは、ただひたすら愛を求めたため。

 最後に帝が藤香姫の思いに応えたところは、カッコよかった。

 たとえ、離れ離れになる運命だとしても。

 だけど、すぐに立ち直って、馨を口説こうとしたのは、なんだろうねぇ。

 馨が男装の少女だと見破ったのは、さすがだけど、馨は現役の賀茂の齋院――しかも、あなたの妹宮ですよ!?

 何年も会っていなかったとはいえ、妹の顔ぐらい覚えていろと、思ったのは私だけではないはず。

 その馨ですが、夏樹の事憎からず思っている様子です。

 深雪のライバルになるかも?

 恋に奥手な夏樹は、いつ深雪の思いに気づくのか。

 ついでに一条にこき使われているあおえが、冥界に帰れる日は来るのか。

 

↓満開の藤の花の下

暗夜鬼譚 紫花玉響 (集英社文庫)

 

 

 

 

 

2019年11月26日 (火)

夢枕獏がつづる『おにのさうし』

 最近のマイブームは夢枕獏。

 和風で、読んだことのない作品読みたいなーと思って文春文庫の『おにのさうし』を購入。

 読んでみたら、

 あれ?

 読んだことあるぞ、この本。

 染殿の后の話も、紀長谷雄の話も、小野篁の話も、天野喜孝イラストの絵物語『鬼譚草紙』と同じだ!

 あとがき読んでみると、本作は夢枕獏の文章のみ収録し、改題した本でした。

 うう、まぎらわしい。

 でも、『鬼譚草紙』の時は、天野喜孝のイラストばかり印象に残っていましたが、今回改めて読んで、自分の脳内で再生された「絵」は、まるで違うものになりました。

 前は、絵の強烈さに引きずられていたんだなぁ。

 

↓人か鬼か

おにのさうし (文春文庫 ゆ 2-26)

 

↓天野喜孝イラスト収録はこちら

鬼譚草紙 (朝日文庫)

 

〈追記〉

 当ブログのカテゴリー古典現代語訳に、『篁物語』の現代語訳をアップしています。

 よろしければこちらもお読みください。

2019年11月25日 (月)

『忘却城』『忘却城 鬼帝女の涙』一気読み

 『忘却城』――

 その不思議なタイトルに思わず手に取って、初めの1ページ読んでみたら、ぜひ全部読まなくてはという思いに駆られていました。

 傍には続編の『忘却城 鬼帝女の涙』もあった。

 これも買わなくちゃ、という衝動が沸き上がり、二冊とも購入。

 反魂の術で栄えた国を舞台に、壮大な権力闘争が繰り広げられる物語に、ぐいぐい引き込まれました。

 民族の文化や歴史の設定が細かく、表現が映像的で脳内再生しやすい異世界ファンタジーです。

 ただ、『忘却城』は登場人物が多く、現在の状況と、それぞれの思惑と過去が複雑に絡み合っているので、読むのが大変でした。

 先が読めない。

 予想不可能。

 二冊目の『鬼帝女の涙』のほうは、前作の知識があって読んだので、なんとかついていけました。

 惜しいのは、物語の最初に提示される「謎」が、終わりのほうで種明しされても、いまいち釈然としない。

 もっと早く種明ししてもいいんじゃない?

 『忘却城』は1冊2冊で完結できるような小さなスケールではないので、あと3冊くらいは書いてほしいです。

 続き、でないかな。

↓死者を蘇らせる王国に生きる 

忘却城 (創元推理文庫)忘却城 鬼帝女の涙 (創元推理文庫)

 

↓電子書籍ならまとめ買いOK

[まとめ買い] 忘却城

 

2019年11月24日 (日)

再会、別れ、そして……『紅霞後宮物語』第零幕 四、星降る夜に見た未来

 

 故郷を出てから一度も会えないまま亡くなったお母さんの喪に服すため、実家に帰る小玉。

 『紅霞後宮物語』のエピソード0、第零幕の4巻目、「星降る夜に見た未来」は、兄嫁の三娘と再会、生まれて初めて甥っ子の丙にも会えて、哀しい中にも故郷の生活を楽しむはず――でしたが、そうはいかないのがこの物語。

 いつもどおり、小玉が行く所、トラブルが舞い込みます。

 小玉を捨てた元婚約者は、妻に死なれ、子供五人を抱えた男やもめ。

 小玉を捨てたことを後悔し続けていて、いまさらながらにプロポーズ。

 馬鹿かおまえは!?

 誰がよりを戻すか!!

 こんな身勝手な男が小玉の婚約者だったなんて。

 三娘なんて、心の中では「屑」と元婚約者のことを呼んでいましたが、そうね、そのとおりね、と三娘の意見に同意。

 小玉、結婚しなくて良かったね、読んでいてしみじみ思いました。

 元婚約者の勝手さに、小玉を始め、三娘も丙も、小玉を追っかけて休暇をとって押しかけてきた清喜も、当然怒ります。

 しかも、村人たちは村長を始め、全員元婚約者の味方で、小玉と元婚約者の結婚式を強行しようとするから、小玉たち一家の怒りは爆発。

 そこへ、タイミングよく小玉に会いに来た文林と明慶。

 明慶を小玉の恋人と村人たちに紹介して、この結婚を諦めさせ、一家は無事に村を出て帝都におひっこし。

 めでたしめでたし。

 と、なるはずが、三娘が病気で死んじゃうし、清喜の恋人も戦死しちゃうし、出会いと死別が多いわ。

 しかも、気になるのが、三娘が子供の頃に老婆から聞いた予言のこと。

「あの娘は高き御位にのぼるだろう。しかし、彼女を愛する四人の男によって不運へ進む」

 確かに予言はドンピシャリと当たってます。

 小玉は、将来文林の皇后となるし。

 でも、不運へ進むって……

 本編読む限り、文林の皇后になって、小玉は辛い目、哀しい目にあってばかり。

 幸せになるかは、小玉次第だというこの予言。

 どうなっちゃうのかしら。

 あとがきでは、刊行ペースを年二回に落とすというし、先が早く知りたーい!

 

↓未来はそこまでやってきている 

紅霞後宮物語 第零幕 四、星降る夜に見た未来 (富士見L文庫)

2019年11月20日 (水)

螺旋の迷宮に迷い込んだ――『上弦の月を喰べる獅子』

 螺旋は迷宮。

 夢枕獏の『上弦の月を喰べる獅子』上下巻をやっと読み終えました。

 ああ、なんて本なんだ。

 もっと早く読めばよかった。

 生命の進化、宇宙の真理、神話、宗教、ありとあらゆるものがつまっている。

 死期が近づく螺旋収集家と岩手の詩人。

 時を超えて二人の意識はひとつになり、新たな世界へとたどり着く。

 そこは一見原始的な世界ですが、命の神秘に満ちた世界。

 旅する中で巡り会い、たどり着いた場所で見つけたものは、何?

 上下二冊、とてもぶ厚いし、飛ばし読みなんかできないくらい一行一行が大事で、気軽に読める内容ではないですが、圧倒されました。

 人は、幸福になれるのですか?

 螺旋収集家と岩手の詩人は、結局死にますが、彼らは幸せ――だった。

 そう思えてなりません。

 

↓読んだ後、螺旋を愛でたくなる。

上弦の月を喰べる獅子〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

上弦の月を喰べる獅子〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

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