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2019年5月11日 (土)

幻の単行本『横溝正史探偵小説コレクション4 迷路荘の怪人』その1旋風劇場

↑「旋風劇場」も収録

※ちょっとネタバレしてます。

 

 『由利・三津木探偵小説集成3 仮面劇場』の解説で、「仮面劇場」の変遷に好奇心をくすぐられました。

 最初、「仮面劇場」のタイトルで連載されたが、単行本化の際に「旋風劇場」と改題、その後長編化して「暗闇劇場」と改題、後にもとの「仮面劇場」に戻した、ということです。

 『由利・三津木探偵小説集成4』に収録されている「仮面劇場」のは、最終稿ですが、最初の単行本で、連載版に若干の加筆した「旋風劇場」が『横溝探偵小説コレクション4 迷路荘の怪人』に収録されているので、読んでみました。

 基本、虹之助が連続殺人事件の犯人で、ストーリーもほぼ一緒でしたが、「旋風劇場」は、虹之助の出生が最終稿の「仮面劇場」と違っていました。

 虹之助は、「仮面劇場」では梨枝子夫人の不義の子でしたが、「旋風劇場」では甲野四方太の甥となっています。

 この設定の変更に、横溝正史お得意の恩讐、血の因果などがグレードアップした印象があります。

 虹之助と琴絵が従兄弟同士よりも、姉弟であったほうが、許されぬ恋、禁じられた関係度が強烈です。

 長編の「仮面劇場」より、中編の「旋風劇場」は、短いのでサクサク読めますから、「仮面劇場」を読む前のウォーミングアップに「旋風劇場」を読んでおいて心の準備をしておいたほうが良いでしょう。

 なにせ、「仮面劇場」は、綺麗な花には毒があるを思わずにはいられないですから。

 

↓幻の本を手元に&読み比べ 

迷路荘の怪人 (横溝正史探偵小説コレクション)

由利・三津木探偵小説集成3 仮面劇場

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