フォト
無料ブログはココログ

鉱石パワーストーン本

観てから読む?読んでから観る?映画ドラマ本

映像化してほしい本

手塚治虫本

« 獣の正体は……『獣の記憶』 | トップページ | もう倒しちゃったアニメ『どろろ』第2回 »

2019年1月13日 (日)

何のための戦いか『ヘンリー五世』

 戦争ばかりしている。
 ちくま文庫のシェイクスピア全集『ヘンリー五世』は、前作の「ヘンリー四世」で登場したハル王子が王となってからの話ですが、ヘンリー五世となったハル王子、ずいぶん変わったなぁという印象です。
 遊び人でやりたい放題だったハル王子が、今作では王としてフランスに戦いを挑みます。
 父王の遺言を守って、反対勢力を海外遠征に送り込み、自分への批判をかわす。
 狡猾なおうとしての顔を持つヘンリー五世です。
 「リチャード二世」から始まって、「ヘンリー四世」の時も戦いがメインでしたが、前2作がイングランド王位をめぐっての戦いでしたが、今回はフランス王位をかけて、フランス王と戦うヘンリー五世。
 王位というものは、そんなに魅力的か?
 そして、戦争を始めるのは権力者であって、一般市民は戦争に駆り出されて迷惑千万。
 いつの時代も変わらないなぁと思うのであります。
 戦争を終わらせるために、ヘンリー五世がフランス王女キャサリンに求婚し、口説きますが、侍女アリスの通訳が入るので、すんなりいきません。
 キャサリン自身も、あまり結婚に乗り気がないので、ヘンリー五世の口説きも必死なだけに、笑えます。
 求婚の場だけが、昔のハル王子の面影が垣間見えました。
 ヘンリー五世は、なんとか求婚に成功しましたが、所詮政略結婚。
 ヘンリー五世もキャサリンも、愛のない結婚がうまくいくわけがないです。
 キャサリンは夫の死後、他の男と事実婚するし。
 最後にヘンリー五世のナレ死、息子(ヘンリー六世)が跡を継いだけど、父が奪ったフランス領は奪還されるという、アンハッピーな結末をコーラスが告げて幕は下ります。
 イングランドの栄光と失墜への物語が、『ヘンリー五世』と言えます。
 いつの世も、戦いはむなしい。
↓歴史劇だけどある意味シニカルな喜劇

« 獣の正体は……『獣の記憶』 | トップページ | もう倒しちゃったアニメ『どろろ』第2回 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/543034/67583408

この記事へのトラックバック一覧です: 何のための戦いか『ヘンリー五世』:

« 獣の正体は……『獣の記憶』 | トップページ | もう倒しちゃったアニメ『どろろ』第2回 »

最近のトラックバック

2019年1月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31