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2018年8月 3日 (金)

初単行本化『ダスト18』

 手塚治虫の幻の作品『ダスト18』が、46年ぶりに私たちファンの前に現れました。
 連載中はあまりにも人気がなさ過ぎて打ち切られ、手塚治虫漫画全集に収録される際、「ダスト8」に改題、設定も内容も大きく変更したので、オリジナル版は封印されました。
 でも、封印されると、読みたくなるのが人の性。
 ようやく単行本化されて、「ありがとう、手塚プロさん、立東舎さん」とお礼を言いたい気分です。
 打ち切られたとはいえ、19回連載されたから、本にすると結構な厚さです。
 さて、初めて『ダスト18』を読んでみて、やっぱり打ち切られても仕方ないかなぁと、思う内容でした。
 そして、打ち切り作品だから、黒い影の神様の正体がよくわからないままなのは消化不良。
 最終回で主役のキキモラが、乗り移っていた少年少女の体から抜け出して、「罰を覚悟でどこかへ姿をかくす」のも唐突。
 キキモラたち、どこに行った!?
 とはいえ、改変された「8」のほうが良いとも言い切れず、「18」のほうもそれなりに波乱万丈な展開で、人間の愚かさや愛の強さが描かれているので、「18」が打ち切られずにちゃんと完結していたら、「8」のような夢落ち的な結末、無理矢理ハッピーエンドにはならなかったかもしれません。
 「18」と「8」の違いはというと――
 「8」では飛行機事故で生き残った少年はミサキ、少女はさつきと苗字は省略されてますが、「18」では神田岬と音羽さつきと、フルネームで紹介されてます。
 黒い影の神様は、「8」では一体だけでしたが、「18」では大勢いて、黒い影にはお后もいます!
 主役のキキモラも、「8」では名無しでしたが、「18」ではオスはムー、メスはウーとなってます。
 「18」ではパイロットのタクがジャングルに来たのは、旧日本兵の父親を探すためで、「8」の旧日本兵に育てられた現地人は、元の設定はタクの父親という改変ぶりにちょっとびっくり。
 「8」でタクはキキモラのメスに生命の石を獲られて死にますが、「18」ではムーが代わりの石をあげたので助かります。
 「8」の久留米博士は、「18」では、田田田博士――こう書いて、たでんたはかせと読む――という名前で、エリ子の父親だったという関係が複雑になってます。
 ざっと違いをあげると、こんな感じです。
 もっと「18」と「8」の違いを知りたい方は、ぜひ「18」と「8」と読み比べてください。
 改変ぶりに、驚くこと間違いなしです。
 おまけとして、「18」の第1回のネームや少年サンデー表紙カットと全集表紙原画も収録されてます。
 ネームをみると、キキモラが体を乗っ取る少年少女は、10歳くらいで、名前もタンバドウジとオトワヨーコでした。
 話の展開も、採用された話と全然違っているので、こちらも幻の作品のひとつと言えるでしょう。
 ちなみに、この本では雑誌オリジナル版、復刻版とは謳っていません。
 完全初出とは言えない理由は、巻末の解説に書いてあるので、そちらをどうぞ。
↓幻の本を我が手に
↓改変作はこちら
↓ダスト18とダスト8の詳しい解説載ってます

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