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2016年12月29日 (木)

贋作とりかへばやメモ2第二世代の恋

 『無名草子』によると、古本では話が進むと主人公の子供たちが成人した後の活躍が書かれていたようです。
 平安末期から中世の物語は、『源氏物語』の宇治十帖の影響を強く受けていることから、古本でも薫と匂う宮の役割を宇治の若君、太郎の中将、そして宇治の大君と中の君を、四の君腹の大姫君と中姫君が担っていて、主人公の子供たちの恋模様が描かれたと想像しました。
 しかし、異母・同母のきょうだいである四人は、近親相姦の禁忌のために、結ばれることなく失恋したと思われます。
 特に、『風葉和歌集』雑二・一二六七番歌、「中将」が出家する際に「中宮」に書き置きしたと詞書にあることから、「中宮」に失恋した故に「中将」は出家したという設定が浮かび上がります。
 失恋の理由は、「中宮」が入内した、拒絶された以外に、「中将」が出生の秘密を知ったために恋を諦めたのだと思いました。
 『我が身にたどる姫君』では、我が身姫をめぐって異母兄である権中納言、同母兄である二の宮が、恋のさや当てをしますが、我が身姫が実父に引き取られる、実母からの忠告により、近親相姦は回避される物語展開となっています。
 今本では不義の子は宇治の若君・大若君・大姫君・中姫君の四人で、宇治の若君だけがはっきり名乗らないけれど、中宮となった実母と悟るという展開になっています。
 他の子供たちが実に父母を知ったかどうかは描かれていません。
 中世の物語によくみられる不義の子の親探しが、今本で描かれていないのは、子供たちの恋は、入れ替わりの秘密に抵触する忌まわしいものであるから、女主人公の栄華を書くことに変更した今本で削除されたのだと思います。

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