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2011年11月 7日 (月)

猿の惑星でこんなに感動しちゃうなんて……『猿の惑星創世記』の感想

お、おもしろい!!!

映画『猿の惑星創世記』を観ての感想は、まずこれです。
『猿の惑星』新作というので、始めは、

え~今さらぁ。

と思いましたが、テレビで予告編が放送されたり、あらすじが紹介されてからは、ん? なんかおもしろそうかもと思い直して、観に行きました。
ストーリーに専念したいので、吹き替え版で観ました。
席について、これから公開予定の映画の予告編を長々と見せられた後、やっと本編始まります。

アフリカの森の場面から始まるオープニング。
森の中を、チンパンジーの群れが歩いています。
今回の映画は、本物のチンパンジーは1頭も出てこないで、すべて人間が演じているということです。

これは本物じゃないか?

と思ったのですが、チンパンジーが人間に捕獲されるシーンは、荒っぽくて、生身のチンパンジーには酷で無理だわ。
狭い箱に閉じ込められたチンパンジーが、仲間たちに向かって叫ぶトコは、

助けてぇーーーーっ!!!

と聞こえて、せつないです。
そして、サンフランシスコの製薬会社、ジェネシス社の研究所に連れてこられたチンパンジーは、アルツハイマーの治療薬アルツ112を投与されます。
アルツ112の効果で、瞳の中に緑の光が見えることから、ブライト・アイと名付けられたチンパンジーは、アルツ112の開発者ウィルも驚くほど知能が向上します。
社長のジェイコブスや、他の役員に、アルツ112の効果を発表するウィルですが、ブライト・アイが当然暴れだし、警備員に射殺されます。
アルツ112のせいで凶暴化したと思われ、投与された他のチンパンジーも薬殺処分、ウィルの研究も中止になります。
だけど、ブライト・アイが暴れだしたのは、実はおなかに子供がいて、子供を守ろうとしたからでした。
ブライト・アイの遺した赤ちゃんチンパンジーも、規則に従えば処分しなければならない。
でも、チンパンジーの世話係のフランクリンは、13頭も殺したうえに、赤ちゃんまで殺したくない。
引き取り先が見つかるまで、ウィルが会社に内緒で預かることになります。
家に連れて帰ると、ウィルのお父さんも赤ちゃんチンパンジーにシーザーと名付けて、可愛がります。
赤ちゃんのシーザー、カワイイです。
お父さんに高い高いしてもらったり、ベビーチェアでミルクを待っているトコや、自分で哺乳瓶持って、ミルクをゴクゴク飲んでいるシーンは、これは本物でしょう!
(あとでパンフレット読んだら、赤ちゃんのシーザーは、フルCGアニメーションだそうです。本物とアニメの違い、見破れなかった……)

ウィルがアルツ112を完成させたいのは、お父さんがアルツハイマー症だからでした。
症状が悪くなる一方のお父さんを、なんとか直したいウィルは、シーザーが生まれて3日しかたっていないのに、自分で哺乳瓶持ってミルクを飲んだことから、母親から高い知能を受け継いだと確信。
シーザーをそのまま自宅に置いて育てます。
3年後。
シーザーはウィルとお父さんの家族として元気いっぱいに育ちます。
手話でコミュニケーションもとれるようになり、小学生と同じくらいの知能を見せます。
でも、お父さんの病状は悪化。ヘルパーさんにも見放されてしまします。
ウィルはアルツ112を会社から持ち出し、お父さんに投与します。
翌日、お父さんはピアノを軽やかに弾いて、ウィルを驚かせます。

やった! 治った!! もう病人じゃない!!!

と喜んだのもつかの間、シーザーが近所の子供の自転車を勝手に乗って、子供の父親に殴られます。
お父さんは、シーザーは遊びたかっただけなんだと父親に説明しますが、聞き入れてもらえません。
ここで、人間対チンパンジーの気配がチラ、と見え始めます。
というか、ウィルの一家は、ご近所とあまりうまくつきあえていないんだな、と感じました。
ヘルパーさんにも見放されるくらいお父さんの症状が悪かったから、トラブル起こしてばかりで、関係が悪かったんだろうなぁ。
怪我をしたシーザーは、ウィルに連れられ、動物園の獣医キャロラインのところに行きます。
怪我を治してくれた優しくてきれいなキャロラインを好きになったシーザーは、ウィルに食事に誘えと言います。
ウィルもキャロラインも互いに好意を抱き、お父さんも交えて国立自然公園までドライブに行きます。
シーザーが森の中を駆け巡り、自由を満喫する姿は、たとえ頭がよくなっても、チンパンジーは、野生の動物なんだぁと感じました。(でも、人間が演じているんだけどね)
シーザーが木に登っていくにつれ、だんだん大きくなっていくシーンに、5年の時の流れを表現したのは、スピーディでおもしろいです。
8歳のシーザーは、ウィルとほぼ同じ体格で、大人なんだけど、心は十代の思春期の少年のようです。
公園から帰る時、シーザーは自分と同じように首輪とリードを着けた犬を見て、ウィルにたずねます。

僕はペット?

ウィルはペットじゃない、家族だ、自分はシーザーのお父さんだと言いますが、シーザーはもう自分が人間ではないことを理解してます。
ウィルはシーザーとキャロラインに、ジェネシス社でシーザーが生まれたこと、ブライト・アイが死んだことを話します。
キャロラインは、シーザーが頭のいい理由を知って、シーザーは人間でもなく、チンパンジーでもない存在になってしまったと言い、人間には、超えてはならないことがあると忠告します。
でも、ウィルはアルツ112のおかげでお父さんが治ったから、あまりキャロラインの言葉を真剣には聞いていない。
だけど、お父さんの病状が急に悪化。人間の免疫が、アルツ112を拒絶し始めたので、効果がなくなってしまいます。
シーザーが、さかさまに持ったお父さんのフォークをそっと直してあげるシーンは、一度は完治したと思った後だから、ウィルの落胆ぶりと、シーザーの心配そうな表情がより哀しいです。
悪いことは重なって、お父さんは近所の人の車を壊してしまうトラブルを引き起こし、屋根裏部屋の自分の部屋からお父さんが近所の人に抗議されているのを見たシーザーは、お父さんを守ろうと、近所の人を襲ってしまいます。
シーザーは、裁判所命令で類人猿保護施設に収容されてしまいます。
保護施設なんて、表向き。
奴隷の収容所みたいなヒドイところです。
施設の所長の息子が飼育員で、とっても意地悪(ハリポタでドラコ役の彼がやってた)。
もう一人飼育員がいて、意地悪するなよと言うけれど、気が弱くて猿たちへの虐待を止められない。
猿たちの餌は、まるで残飯!

これがゴハン?

唖然とした顔で餌を見るシーザーの表情は、よくできています。

シーザーは、狭くて汚い檻の壁に、屋根裏部屋の窓の形を書いて、家に帰る日を夢見ます。
だけど、収容されているチンパンジーたちとも仲良くなれず、ボスチンパンジーから喧嘩売られたうえに、喧嘩を止めるために飼育員に麻酔銃で撃たれて踏んだり蹴ったり。
人工飼育されたチンパンジーは、なかなか群れに戻れないということですが、そのとおりに描いていますね。
手話ができるオランウ―タンと仲良くなれたシーザーは、コミュニケーションとれる相手がいて、よかった。

一方、ウィルはシーザーを取り戻すのに駆け回りながら、社長にアルツ112の改良薬、アルツ113の実験を行うことを了承させます。
アルツ113を投薬されたチンパンジーは、度重なる実験で、身も心もボロボロ。
顔に傷があって、それが痛々しい。
だけど。
アルツ113を投薬されてからは、知性が芽生え、ついには社長の名前まで書くことができるほどになります。
フランクリンがアルツ113を誤って吸ってしまって、、副作用で死んだと聞くまで、危険性を考えない社長はのんきに、

これで大もうけできる!

なんて浮かれますが、あれは自分をこんな目にあわせた人間を忘れないように、というか、恨んで書いたことが、後のシーンでわかります。

ウィルとキャロラインはシーザーに面会に来ますが、怪我をしたシーザーを見て所長に抗議するのが精一杯。
シーザーを連れて帰ることができません。
置いて行かれたシーザーは、ウィルに裏切られたと思ったでしょう。

どうして? ウィル。

どうして!?

檻で泣き崩れ、屋根裏部屋の窓の絵を消したシーザーが、ウィルと、人間と離別する決心をしたのは、この時でした。
それからのシーザーの行動は早いです。
檻に1頭だけ監禁されていたゴリラを夜の間だけ出してあげて恩を売り。
ボスチンパンジーを騙して檻の外に出して、一対一で戦い、ぶちのめして、ゴリラと挟み打ちにして屈服させる。
意地悪飼育員のクッキーをみんなに配って好感度アップ。
ちゃくちゃくとリーダーになりつつあるシーザーです。
ウィルのお父さんは、アルツ113の投与を拒み、亡くなります。
孫のように可愛がっていたシーザーが、人間の敵となるところを見なくてすんだのだけは、救いでしょう。
ウィルは所長に裏金を渡してシーザーを迎えに行きますが、シーザーは拒否。自ら檻を閉めます。
そこで一斉に響く猿たちの声。
シーザーが、真のリーダーになった瞬間でした。

シーザーは、人間と戦い、自由を得るために、こっそり施設から抜け出し、ウィルの家からアルツ113を盗み出します。
仲間にアルツ113のガスを吸わせて、頭をよくします。
翌朝、目覚めた猿たちの表情が、動きが、チンパンジーじゃないような感じになってます。
演じているのは人間だから、チンパンジーぽくないのは、当然なんですが。
知性のある猿って、なんか怖い……
施設の人間は、誰も猿たちの変化に気づきません。
ただ、所長だけが、統率のとれたチンパンジーの動きに、

ん?

と思ったようですが。

そして、決起。
シーザーは、意地悪飼育員を殺し、気弱な飼育員を檻に監禁。
ジェネシス社に送られた仲間を助けに仲間たちと脱走します。
シーザーが、意地悪飼育員に、

やめろ!

と喋ったのは、進化の証か?

ウィルとキャロラインはアルツ113が盗まれたことを知り、保護施設に駆けつけます。
そこで気弱な飼育員から、シーザーが喋って、脱走したことを知ります。
ここからは、人間対チンパンジーのバトルがメイン。
動物園やジェネシス社の研究所から仲間を助け出し、あの国立公園に向かって大脱走。
チンパンジーが檻の柵を槍にして、武器にしちゃうのなんて、人類のご先祖見ている気分。
あれはもうチンパンジーじゃない。
ただ、人間があまりに不甲斐ないです。
いくら知能がアップした猿相手とはいえ、もっと考えれば、猿たちに対抗できたはずでは?
まあ、今回の映画で私が好感もてた人間は、ウィルのお父さんとキャサリンくらいでしたから、キビシイ目で見てしまうのかも。
社長がヘリからシーザーを殺そうと銃で狙い、保護施設でシーザーに自由にしてもらったゴリラが庇って撃たれるシーンに、なんて義理がたいゴリラと感動してしまうくらい、猿の方に感情移入しちゃうし。

壊れて橋から落ちそうなヘリから、社長がシーザーに助けてと手を伸ばしますが、シーザーは、助ける価値も殺す価値もないと、去っていきます。
研究所でアルツ113を最初に投与されたチンパンジーが、ヘリを川に蹴り落とすのですが、顔に傷がある分、殺意や憎悪が増して見えます。
社長のこと、本当に恨んでいたんだと、ぞっとするシーンです。
後でウィルも襲ったし。
シーザーが止めなきゃ、ウィルも殺されてたですね。
だって、アルツ113の開発責任者だから。

最後にシーザーを追って公園にやってきたウィルは、僕が悪かった、僕が守るから、一緒に家に帰ろうとシーザーに懇願します。
でも、シーザーはウィルをそっと抱き締めて言います。

シーザー、うち、ここ。

シーザーが喋ったのを始めて聞いたウィルは、もう共に暮らせないと悟ります。
シーザーはウィルと別れて森に帰り、木に登って夜明けの街を見下ろします。
原題の"RISE OF THE PLANET OF THE APES"のとおり、「猿の惑星の夜明け」で映画は幕を閉じます。

で、そこからエンディングにかけて、人類の滅びの過程が流れます。
フランクリンが死亡する前にウィルのご近所さんに感染させてしまうのですが、そのご近所さんて、パイロット!
サンフランシスコの飛行場からから、ニューヨークへ飛び、そこからアメリカ全土へ感染が広がります。
アメリカから、ヨーロッパ、中国、オーストラリア、そして日本もしっかり感染するようすが、飛行機のフライトで表現されてます。
実際に人間が血を吐いて死んでいくシーンを見せられるより、絶滅への恐怖がじわじわ迫る感じがします。

こうして地球は猿の惑星になるのですが、人類は、絶滅してしまうのか?
ワクチンを開発して、生き延びるのか?

アメリカでも大ヒットした本作ですから、アクシデントが起きない限り、続編は作られるでしょう。

個人的には、バートン版とは関連性が無いという監督の発言は、ちょっと残念。

でも、本作中で有人飛行船のニュースが流れていたけど、あれって、バートン版の宇宙船? それとも、旧作一作目の宇宙船?

あんまりおもしろかったから、長々と感想書きました。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

↓DVD発売されたら、買っちゃうかも

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