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2011年11月 3日 (木)

『火の鳥オリジナル版復刻大全集5 復活編・羽衣編』読了

月に一回のお楽しみ。
今回の『火の鳥オリジナル復刻版』は、超レア作品が収録されてます。
今まで一度も再録されてこなかった羽衣編のオリジナルが、やっと読めました。

単行本に収録されているのは、セリフも設定も変えているので、羽衣編はシリーズ中、どのエピソードにも関連性のない独立したものになっています。
オリジナルでは、台詞回しが浄瑠璃や芝居みたいになっていて、舞台風の4コマにあっています。
それと、時代が単行本では平将門の時代である西暦935~940年頃に設定されていますが、オリジナルでは「源義朝公が朝敵を討伐のため上洛し給う」の台詞から、保元の乱がおこった1156年が舞台となっています。
つまり、羽衣編のオリジナルは、のちの乱世編の前時代が舞台で、未完成のCOM版望郷篇だけでなく、ちゃんと他のエピソードとリンクしています。
おときの設定も、未来人というのは同じですが、核戦争で被爆し、自分である乗り物、COM版望郷篇ででてくるスワープに乗って過去の世界に逃げてきた設定になっています。
単行本で火の鳥がおときを過去へ連れてきた設定とは、違っています。
オリジナル版では、火の鳥のひの字もでてきません。
おときが生んだ子も、単行本では女の子でしたが、オリジナルでは男の子。
しかも、「並の人間の身体じゃない」の台詞から、放射線の影響が見られることが推察されます。
当時の読者は、COM版望郷篇を読んで、羽衣編のおときが城之内博士の娘の時子であることを知り、放射能の影響が明らかな子供の姿を見て、驚愕したでしょう。

復活編は、単行本の際に、レオナのエピソードとロビタのエピソードの時間軸をわかりやすくまとめたことがわかります。
初回で西暦2482年、レオナがエアカーから墜落死し、死の世界を漂うエピソードを、たった6ページだけ載せて、当時の読者は「今月はこれでおしまい!?」と唖然としたでしょう。
2話で、やっとレオナが死から蘇るも、生物を生物として認識できず、無機質であるロボットのチヒロを美しい女性と認識してしまうところで終わり。
「レオナはどうなった?」と引きつけておいて、3話では、3030年、ロビタの集団自殺と、月に残った最後のロビタの殺人と絶望を描いて「あれ? レオナは?」と思わせる。
以後、レオナとロビタの話を交互に進行させる展開です。
雑誌連載の時は、時間軸の離れた話を交互に載せてもいいけれど、単行本の時は、表紙がないから、ある程度のエピソードがまとまってないと、読みずらいかな。

レオナとチヒロのデートシーンは、雑誌連載時には無く、単行本で加筆されたものでした。
密輸団に捕えられたレオナが、ドク・ウィークデイに自分の体のことを話すシーンも、2ページ削除されてます。
ここは削除しなくてもよかったんじゃない?
レオナがドク・ウィークデイを「シワクチャの紙くずに見えるよ」と言って、むっとしたドクが、紙くずになっているカットや、ドク・ウィークデイが3匹のネズミを合体させて新しい個体にしたネズミをレオナに見せるページは、残しておいてもよかったんじゃないかと思います。

オリジナルの『火の鳥』を発表順に読むことで、手塚治虫の当初の構想を想像するだけでなく、新たな発見ができます。
今回の巻は、それが一番感じられました。

次は望郷篇。
オリジナルではどんな風になっているのか、楽しみです。

↓元祖羽衣編はこの本だけでしか読めません

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